キャブのSR400に乗っています。シンプルで頑丈なバイクですが、長く乗るためにも定期的なメンテナンスは欠かせません。
前回交換時から走行距離が3,000km近くなったので、新しいオイルに交換します。
交換模様の動画は以下から。
用意する物
エンジンオイル
SR400の推奨粘度は10W-40です。4ストロークエンジン用の10W-40ならなんでもいいです。使用環境にもよるので、20W-40や10W-30なども使い分けている方もいると思いますが、僕は冬季は乗らない(積雪、路面凍結で乗れない)ので10W-40です。
エンジンオイルには「車用」、「バイク用」と表記されていることがあります。 基本的に車とバイクはエンジンの構造が違うのでバイク用を使います。不安な場合は純正オイルを選んでおけば問題ないと思います。
SR400のオイル量は2L。エレメントも交換する場合は+100ccの2.1Lです。
成分の違いで全合成油、部分合成油、鉱物油と3種類あります。全合成油は高純度で高価、鉱物油は純度が低いけど安価、部分合成油はその中間、といった感じです。ヤマハの純正オイルにもその3種類があります。
今回は評判の良いカストロールのパワー1を購入しました。部分合成油です。
ドレンワッシャー
オイル漏れ防止のためのワッシャーです。一般的なワッシャーと違い、銅やアルミなどの柔らかい金属でできています。ドレンボルトを締めるとワッシャーが潰れてシールになります。
オイル漏れを防ぐことが一番大事ですし、安価なパーツなのでオイル交換のたびに新品に取り替えたほうがいいです。数百円で10個や30個入りを売っているので、使い切るまでに何年もかかります。
SR400はM8とM14のドレンワッシャーが必要です。
パーツクリーナー
取り外したドレンボルトの洗浄に使用します。エンジン内部のカーボンや金属の粒子などが付着しているので、パーツクリーナーで綺麗に洗います。
養生テープ
オイル排出の際、車体が汚れないよう使用します。ガムテープなどでも充分です。ただ、あまり粘着力が強いと車体に糊が残ってしまうかもしれません。
工具
メガネレンチか、もしくはトルクレンチを使用します。スパナやモンキーレンチはボルトを舐める危険があるので非常時以外は使いません。12mmと17mmの2サイズが必要です。
ボルトを締め付ける力は各部位ごとに決まっています。なるべくトルクレンチを使用したいです。正確なトルクを出せるので安心感があります。
ウエス
オイルで汚れた部分や工具、手をふく際に使用します。糸くずや繊維が出ないタイプがいいと思います。
オイルパン
廃油を受けるトレーです。オイルごと捨てられるタイプのものもあります。廃棄する際は自治体のルールを確認してください。絶対に地面に捨てたり排水溝に流したりしてはダメです。
オイルジョッキ
オイル缶からオイルジョッキに移して作業します。ほとんどのものは目盛りが付いているので、適切な量が把握できます。缶から直接注ぐと、こぼしたり溢れたりと危険なのでなるべくオイルジョッキを使います。
段ボールや厚紙など
ドレンボルトを外すとかなりの勢いでオイルが吹き出します。そのままだとフロントタイヤとフェンダーがオイル塗れになるので、段ボールなどでカバーします。
タイヤにオイルが付着したまま走ると滑って本当に危ないです。
漏斗
新しいオイルを入れる際に使用します。必ず必要というわけではないです。こぼれ、たれ予防に使っています。専用のものを購入しないでも、ペットボトルを切って作れます。
オイル交換の準備
交換前にエンジンをかけて、タンク内のオイルを少し暖めておくと排出しやすくなります。火傷には注意です。
しばらく洗車できずにいましたが、思いの外汚れていてギョッとしています。
ドレンボルトの下とフロントタイヤ、フェンダー後部を養生。オイルパンを真下にドンと設置しておきます。
画像にはありませんが、オイル注入口のキャップも緩めます。オイルが抜けやすくなります。
ドレンボルトを緩めてオイルを排出
メインチューブ側のドレンボルトを緩めます。
吹き出すオイルが養生テープを伝ってポタポタ落ちる程度になればOKです。オイルも熱くなっているので火傷に注意。
続いてエンジン側のオイルを抜きます。画像は左後方から見た所。車体下側です。
センタースタンドが邪魔ですが、オイルパンを移動させて真下に置きます。先ほどのメインチューブのように吹き出すことはないので、養生は必要ないです。
ドレンボルトを締め直す
メインチューブ側、エンジン側共にドレンボルトをパーツクリーナーで洗ってから取り付けます。新しいドレンワッシャーも忘れずに。メインチューブ側がM8、エンジン側がM14です。
締め付けトルクはメインチューブ側30Nm、エンジン側16Nm。
新しいオイルを入れ、レベルチェック
ペットボトル漏斗の出番です。
オイル量は2L。こぼさないようゆっくり慎重に。この時、一気に全部入れず残り2割ほどになったら一度オイル量をチェックしてみます。
画像ではわかりにくいですが、ゲージの真ん中あたりまで来ていればOKです。満タンにする必要はありません。
エンジン始動
エンジンをかけて新しいオイルを行き渡らせます。2、3分アイドリングしたらもう一度オイル量のチェック。
オイルが回ることでゲージ位置が下がりますが、下限より上にあれば完了。下限を下回っていたら継ぎ足し再度チェック。必ずしも満タンにしなくていいので、適量になっていればOKです。
まとめ
- SR400の推奨粘度は10W-40
- オイル量は2L。エレメントも交換する場合は+100ccの2.1L
- メインチューブ側はオイルが吹き出すので要養生
- ドレンワッシャーの付け忘れに注意
- オイルゲージの下限を超えていればOK。満タンにする必要はない
オイル交換はバイクメンテナンス入門の第一歩などとよく言われるように、沢山乗って沢山触ることが長く調子を維持する秘訣だと思います。
以上、「ヤマハSR400のオイル交換」でした。
コメント
締め付けトルク逆じゃないですか?
サービスマニュアル確認しましたが、メインチューブ側(フレーム下部)が30Nm、エンジン側(オイルタンク)が16Nmで間違いないようです。