こんにちは、猫田です。
まだまだ暑い日が続きますが、山はすこしずつ秋の匂いがしてきました。
これから、天候の変化が激しく、雨の多い時期になりますので、雨具のお話しをしたいと思います。
雨具…、レインウェア…。
最近の、おされアウトドアメディアは「レインウェア」などと、こじゃれた言い方をしますが、どうなんですか。
雨具のほうが言いやすくないですか?
漢字2文字だし、ひらがなでも3文字ですよ。
むしろ雨具ですら、ちょっと上品な感じしますし。
普段、「かっぱ」って呼んでますし。
ひとまず、呼び方モンダイは置いておいて、本題にいきます。
真夏の山で、寒さで死にかけた体験談をまじえながら、雨具の重要性を説明させていただきます。
(本当はレインウェアって言いたい。)
山の気温
「真夏でも涼しそう」とか、「爽やかで涼しそう」とか、「なんとなく涼しそう」とか、とにかく涼しそうなイメージがあるかと思います。
確かに、涼しいですけど、涼しいと感じられるのは、晴れの日中だけです。
標高が100m上がると、気温は約0.6℃下がります。
1,000mで、約6.5℃です。
下界が35℃の猛暑日でも、標高3,776mの富士山山頂では、13℃ほどしかない計算になります(実際は、もっと低いはずです)。
それに加え、北半球では、緯度が1度北上する度に、だいたい1℃気温が下がります。
沖縄は暖かくて、北海道は寒い、というと分かりやすいかもしれません。
さらに、風や天候の影響で、体感温度は下がります。
雨具はゼッタイに持っていく
これ基本です。
「晴れてるし大丈夫だろう」
とかダメです、最悪本当に死にます。
近所の低山に登る時でも、必ず雨具(あと非常食)は持って行ってください。
数年前、3,000mの高峰を源とする沢に行った時の話しです。
朝は晴れていたのですが、午前10時を回った頃から、日差しがなくなり曇りはじめました。
雨具を着ておこうかな、と思い、ザックをおろしたのですが
「ない、雨具…、ない…」
うっかりミスです。
その前の週に、雨具を洗い、ニクワックス(撥水剤)で撥水加工をして干したまま、忘れてきてしまったみたいです。
空もわりと明るく、雨が降っても、それほど長くは続かないだろうと、ザックを背負い直しました。
およそ、標高1,500mほどの地点です。
ポツポツと降り出したので、木陰でやり過ごすことにしました。
ほどなくして、本降りに。
急激に気温が下がり、吐く息が白くなりました。
8月前半、真夏のできごとですよ。
なるべく、雨に当たらないよう、身を隠していましたが、それでも全身ほぼずぶ濡れ。
木のみきに体をよせ風をさけ、ふるえながら耐えていました。
ちょっとやばいかもしれない…。
と思いながらも、頭の中では西野カナが歌っていました。
1時間もせずに、雨がやんだのは、ただただラッキーでした。
本当に、ただの「ラッキー」です。
もっと標高が高く、森林限界をこえていれば、風をさえぎることはできず、低体温症で死んでいた可能性はおおいにあります。
1,500mって、そんなに高くないです、すぐそこです。
すぐそこで、簡単に命の危機をむかえてしまいます。
「ラッキー」で助かるのではなく、ちゃんと「準備」していたから、当たり前に生きていられる、ということが重要です。
雨具は、取り出しやすい場所に
ザックの奥底に、ていねいにしまっていませんか?
すぐに取り出せる場所、むしろザックを降ろさなくても、手が届く所に収納しておいてもよいくらいです。
なんの前触れもなく大雨になり、雨具を着る前に、寒さで動けなくなった、という例も本当にあります。
何度も言いますが、雨具は、探さなくてもすぐ取り出せる場所にしまってください。
パッキングのセオリーは、いつかご紹介するつもりです。
まとめ
油断せず、しっかり準備していれば、山はとても楽しいです。
山に限らず、川も海もですが、備えあれば憂いなし、自然をなめるな、ってことですね。
別に、自然は人を殺すつもりなんて、さらさらないんですよ。
いつも通り、そこで晴れたり、雨降らせたりってだけで。
ただ、注意をおこたると、簡単に死ねる場所でもあります。
今回は、しっかり雨具を準備して、しっかり雨濡れを防ごう、というお話でした。
他にも、気をつけないといけないことは、たくさんありますが、まずはここから。
以上、夏山で雨に降られても、寒さで死にかけないための雨具。でした
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